脚を触る女性

水虫は白癬菌というカビの一種が原因で、皮膚に感染することで発症します。カビが原因で引き起こされる病気には様々な種類がありますが、水虫は白癬菌が原因で引き起こされるため、正式名称は白癬と呼ばれます。白癬菌は主に足に感染することが多いのですが、足以外の様々な部位にも感染することが知られています。また、白癬菌は簡単には死滅しないため、中途半端に治療を止めてしまうと再発や他人への感染リスクが高まります。そのため、水虫を発症した場合は継続的な治療を行っていくことが重要となります。

水虫が発症するのは足だけじゃない!

水虫と聞くと、足にできるものとイメージされる方が多いかと思いますが、実は体の様々な部位で発症します。足以外の部位で発症することを知らない場合、症状が現れても自覚できずに治療が遅れるケースがあります。したがって、水虫の種類と症状を知っておくことは、早期発見および早期治療をするには欠かせないと言えるでしょう。

水虫が最も発症しやすい部位は、多くの方がイメージする通り足です。しかし、足の水虫にもタイプが存在するという知識を持っている方は少ないのではないでしょうか。足の水虫は、趾間型・小水疱型・角質増殖型の3タイプに分類可能です。3つのタイプの中で最も多いのが、足指の間にできやすい趾間型です。特に、薬指と小指の間で発症しやすく、その次に中指と薬指の間で多いとされています。趾間型にはさらに、皮膚が白くふやけてジュクジュクになる湿潤型と、皮膚がむけて赤くなったり、場合によっては皮膚に亀裂が生じる乾燥型の2タイプに分類可能です。湿潤型と乾燥型のどちらのタイプもかゆみを伴い、痛みも生じることもあります。特に湿潤型は、二次感染が起こりやすいと言われているため、足裏全体に感染が広がってしまうケースも多く見られます。

小水疱型は、指の付け根や足の裏に小さな水ぶくれが発生するのが特徴です。水ぶくれが多くなると、合体して大きな水ぶくれとなることもあります。発症初期の段階では、かゆみが少ないものの、症状が進行するにつれてかゆみが強まっていくのも特徴のひとつです。水ぶくれが破れると、乾燥して皮膚がむけていくため、水ぶくれは潰さないように治療を進めていくのが基本です。角質増殖型は、足裏の全体の角質が分厚くなり、乾燥するとひび割れなどを引き起こします。かゆみを伴わないのが特徴で、発症しても見過ごされやすいため注意が必要です。白癬菌の感染期間が長い高齢者に多いタイプで、発見が遅れやすいため、他人に感染リスクが高まるのが問題と言われています。

水虫は足の皮膚だけでなく、爪にも発症します。爪の水虫は爪白癬と呼ばれ、足の水虫を治療せずに放置していることで、爪白癬が爪まで浸入することで発症するケースが大半です。主な症状は、爪が白色や黄色に濁ったり、爪が厚くなる、変形するといったものが挙げられますが、かゆみが伴わないため見過ごされやすく、重症化しやすい傾向にあります。初期段階ではかゆみは伴わないものの、症状が悪化してしまうと、歩くたびに痛みが生じるようになることもあります。また、爪の水虫は、他の部位で発症するものと比べて完治するまでに時間がかかるため、最も厄介なタイプです。

水虫は足だけでなく、手や頭でも発症します。手の水虫は、正式名称を手白癬と言い、白癬菌が手に感染することで発症します。ただし、手は足とは異なり、空気に触れている時間が長いことや手洗いの機会が多いことから、手の水虫になるのは非常に稀です。手の水虫では、足の水虫と同じような症状が現れますが、手荒れや湿疹と勘違いしやすいため注意が必要です。頭に感染した場合、正式名称を頭部白癬と言い、別名でしらくもと呼ばれることもあります。10歳未満の子供に発症することが多く、髪の毛が折れやすくなったり抜けやすくなることで、円形の脱毛を生じることがあります。頭部白癬は、かゆみや痛みを伴わないため、他の病気と間違えやすく、治療法を誤ることで症状が悪化するケースも多々あるため注意しましょう。

いんきんたむしや、ぜにたむしも水虫の一種です。いんきんたむしは、正式名称を股部白癬と言い、股部に感染することで発症します。患部には紅斑が発生し、その周囲が堤防状に隆起するのが特徴で、下腹部や臀部にまで症状が広がることも珍しくありません。また、他の部位で発症するタイプと比べて、強いかゆみを伴うのも特徴のひとつで、特に10代後半や20代の男性に多く発症します。ぜにたむしは、前述した発症箇所以外の顔面や胸部といった部位で発症するタイプで、正式名称は体部白癬と言います。初期段階では強いかゆみを伴う湿疹が現れて、徐々に環状に広がっていき、最終的には外縁が赤く隆起するのが特徴です。

一口に水虫と言っても、上記したように様々なタイプがあります。発症部位によって症状も異なり、他の病気と間違えやすいこともあるため、水虫を発症していることに気づかないこともあります。また、重症化してからの治療は完治までに時間がかかるため、少しでも異常を感じたら医療機関を受診して適切な治療を行うことが重要です。